こんにちは。
今回は『ブッダの真理のことば・感興のことば』を読みました。
読んだといっても、1回読みましたというのではなく、何度も少しずつ目を通していたら数か月かかった、という感じです。^^
忙しく毎日を過ごしていると、時々手にとって内省したくなる、そんな感じの本でした。
『真理のことば』は『ダンマパダ』で、『感興のことば』は『ウダーナヴァルガ』というのだそうです。
短い詩のようになっており、一文が短いです。
その短い文章がもつ奥深い教えを理解できるかは別として、読み物として読みやすいのではないかと思いました。
仏教にあまり詳しくない方でも、本来ブッダはどんなことを説いていたのかはなんとなくわかる本です。
私は個人的に仏教についてはほとんど知識がなかったのですが、以前読んでみた『ブッダ伝 生涯と思想』(角川ソフィア文庫)がとてもわかりやすく勉強になったので、今回も同じ中村 元氏が書かれた本書を読みました。
ブッダの生涯とからめて原始仏教を知りたい方には、『ブッダ伝 生涯と思想』のほうがおすすめです。
この本で、印象に残った箇所はたくさんあるのですが、いくつか挙げてみます。
他人の過失を見るなかれ。他人のしたこととしなかったことを見るな。ただ自分のしたこととしなかったこととだけを見よ。
これ、わかっているつもりで全然できていなかったなと反省しました(泣)
自分のことだけを見ていれば、余計なイライラはなくなり、心穏やかに過ごせそうです^^
怨みをいだいている人々のあいだにあって怨むこと無く、われらは大いに楽しく生きよう。怨みをもっている人々のあいだにあって怨むこと無く、われらは暮していこう。
「大いに楽しく生きよう」なんていう素敵な言葉が、ブッダの教えのなかにあるなんて、とても意外に感じました。
色々な解釈ができそうですが、個人的には、環境ではなく自分次第で、楽しく生きることはできるという意味かなと受け止めました。
「われらは、ここにあって死ぬはずのものである」と覚悟をしよう。このことわりを他の人々は知っていない。しかし、このことわりを知る人々があれば、争いはしずまる。
最近、高齢者と接する機会が多いこともあり、「死」を考えることが多くなりました。
なんとなく暗いイメージがするかもしれませんが、「死」を意識すると(というか覚悟すると)、今の過ごし方が変わりました。
みんないずれ死ぬんですよね。それなら今何をするか?
最近よく読むストア哲学の本でも頻出しますが、まるで永遠の命を授かっているかのような生き方をしてはいけない、ということを再度考えさせられました。
まとめ
もともと、修行僧向けに書かれた内容ということもあり、現代の日常生活にはあてはめられない内容が多いです。
また、真理のことば、感興のことばともに、繰り返しも多いです。
ですが、私たちのためになる内容もたくさんありますし、何より、読んでいると不思議と心が落ち着いてきます。
原始仏教に特に興味はない方でも、何かしら得るものはあると思いますよ^^