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哲学 紀元前~

マルクス・アウレーリウス『自省録』 (岩波文庫)の感想。

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自省録

こんにちは、akoです。

『自省録』は、ローマ帝国第16代皇帝マルクス・アウレーリウス(121-180)が、自分のための手記として書いていたものです。

マルクスは皇帝であり、かつ哲学者でもありました。

そして『自省録』は、彼が傾倒していたストア哲学の思想が元になっています。

私は哲学はよくわからないのですが、この本で知った限りでは、ストア哲学はとてもストイックです。

2000年以上も前に、ストア哲学というこれほどストイックな生き方を考えた人がいたことに驚き、そして何より、皇帝という地位にありながら、自制的な人生の道を追求した人がいたことにとても感銘を受けました。

最近、世界中の人々にため息をつかせている、どこかの国とどこかの国の最高責任者たちとは真逆の姿です。

この本の魅力は、ストア哲学が興味深いという点が半分、そしてもう半分は、善く生きようと努力したマルクスの崇高さです。

最後のほうでは、なぜか目頭が熱くなりました^^;

別に感動ストーリーが書かれているわけではないのですが、彼の姿勢に心打たれたのだと思います。。。

 

次に、マルクスの言葉の中で、ためになったものを挙げてみます。

自分の内に集中せよ。理性的指導機能はその性質として、正しい行為をなし、それによって平安をうるときに自ら足れりとするものである。
なによりもまず、いらいらするな。なぜならすべては宇宙の自然に従っているのだ。そしてまもなく君は何ものでもなくなり、どこにもいなくなる。(中略)つぎに自分の任務にじっと目を注ぎ、とくとながめるがよい。そして善き人間であらねばならぬことを思い起し、人間の(内なる)自然の要求するところをわき目もふらずにやれ。

あたかも一万年も生きるかのように行動するな。

自分のなすべきことをすることの大切さが何度も書かれています。

善き人とはどういったものか?などと議論するのはもうやめてはやく善き人になれ!といっている箇所もありました。

人生は短いですから、悠長なことはいってられませんね^^;

 

悪人は罪を犯すものだという事実を承認しないのは狂気の沙汰

君がなにか外的の理由で苦しむとすれば、君を悩ますのはそのこと自体ではなくて、それに関する君の判断なのだ。ところがその判断は君の考え一つでたちまち抹殺してしまうことができる。

私の自由意思にとって隣人の自由意思は無関係の事柄である。

これはもっと若い頃に知っておきたかった考え方です。

他人の言動なんて、自分にとってどうしようもないことで、そんな外的要因に悩む必要はないのだなと思いました。

その外的要因に関係して、不可能を可能にしたいと悩むようなことを、狂気の沙汰として戒めています。

巻末の訳者解説によると、ストア哲学からひきだされるものに3つの側面があるようです。

・神々に対する敬虔

・人に対する社会性

・自己における自律自足

自分が印をつけているところは、ほぼ3つめの「自己における自立自足」に関することでした。

「人に対する社会性」については、あまりに博愛的すぎるというか、もし自分が皇帝ならできるかもしれないけど、現代の庶民がこれをすると、自分の身を守れない、と思います。(泣)

 

まとめ

この本は、人の上に立つ人には特に読んでほしいと思いました。

でも、「自己における自律自足」に関することについては、若い人にもためになると思います。

自分がどうにかすべきことと、どうにもならないことの区別が、若い時はあまりできていなかった気がするので・・・

また、この本は巻末に訳注があるのですが、数がとても多く、本文と後ろの訳注を行ったり来たりしないといけないです。

左手で訳注ページを開いておき、右手で本文を開くといった、両手体制で読書することになります。^^

電子辞書のほうがその点はいいかもしれません。

いずれにしても、かなりおすすめできる一冊でした。

ローマ皇帝の苦悩を感じることができます。

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