こんにちは、akoです。
最近昔の本を読んでいます。
Kindle Unlimitedにある古典の中から、今回は一気に紀元前まで遡りました。
プラトンの『ソクラテスの弁明 』 (光文社古典新訳文庫)です。
ソクラテスについての知識は、世界史にでてきた、くらいのもので、何をした人なのかも知らないという恥ずかしい状況で読みました^^;
みなさんはご存じとは思いますが、知らない方もいるかもしれないので一応。。。
ソクラテスは紀元前5世紀頃のギリシア人で、職業は石工。
普通の家庭生活を送りながら、人々と街角で「徳」をめぐって対話を交わすようなことをしていたそうです。
そして、70歳頃、突然「不敬神」の罪で告発されて、死刑の判決を受ける。
この本は、その裁判のときに、ソクラテスが行った弁明が、プラトンによって描かれています。
正直にいうと、この本の状況を想像した時、重たすぎて読むのが憂鬱だな・・・と思いました。
70歳の人が、屋外で、500人もの民衆(陪審員)を前に、弁明しないといけない。
負ければおそらく死。
はぁ、、、可哀そうすぎる。。。
でも、ソクラテスは最後まで強くて、哲学者であり続けていたので、少し救われました。
そのどうしようもない背景はついてまわりますが、ソクラテスの考えとか論法みたいなものにも惹きつけられます。
無知
何もわからないながらも読んだ結果、一番わかりやすくて心にぐさりときたのは、「知らないことを知っているふうに装うことの愚かさ」です。
ましてや、そんな状態で他人を糾弾するなんて恥、ということです。
本の中では、このように書かれています。
自分がきちんと考えたり配慮したりしたことがない重要問題について、あたかもよく知っているかのように思いこんで他人を糾弾すること、それは「無知」の極みであろう。
本当に心したいと思いました。
まとめ
この本はソクラテス、そして作者プラトンについても解説が詳しいので、まったく知識のない状態で読んでも、なんとなく状況を理解できるように配慮されている点がよかったです。
ソクラテスや哲学には興味があるけど難しいそうで手が出ない、という方にはぜひ読んでほしいです。
ソクラテスは処刑されてしまったけれど、のちに、プラトンが「アカデメイア」(研究機関みたいなもの)をつくって、自由に意見を交換できるようになったようです。
色々な意見を言っても、ソクラテスのように裁判にかけられたりすることがない場所。
プラトンにも興味がわいて、古代ギリシャ、哲学が近くに感じられるようになれた本でした。