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現代 聖書・宗教

宗教という技法 物語論的アプローチ を読んだ感想。

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【閲覧注意】
(宗教についての話です。不快に思われる方は読まないで下さい)

 

宗教という技法

宗教という技法 物語論的アプローチ
竹沢 尚一郎

よく人はストーリーに心を動かされるっていいます。
商品でもストーリーがないと売れないとか。
それが気になっていたのと、”宗教という「技法」”という
タイトルが気になって読んでみました。技法ってあるの?と。
ものすごく難しい本でした。
知識が足らなすぎてほとんと理解できていないので、理解できたっぽい、かつ印象に残った点だけを書いてみます。

まず以下の記述です(引用)。

物語が宗教の中で果たす働きは、整理すれば二つにわけることができる。
一つは、物語が現実に生じるすべての行為と出来事の模範になることで、個々人が依拠すべき認識と感情のモデルとしての
役割を果たすこと。
もう一つは、個々人に生じた出来事のうち、この範型から逸脱するように思える出来事を、物語が紡ぎだす全体的構造のなかに位置づけなおすことによって、出来事と人生を意味あるものにすることである。

つまり、現実の人生で起こることはそれぞれとても具体的なんだけど、
それぞれの具体的な出来事が、物語という抽象的なものに含まれるようになっているから、
現実に起こった事への説明がつくようになっているっていうことなのかと感じました。
もう一つについては、その抽象的なものにも含まれるとは思えないくらい特別な事が起こっても、
聖職者などが説明を与えることで、物語が示す抽象の中にその出来事が組み込まれるってことかなと思いました。
信者は自分が経験した出来事の意味をはじめて理解し、その出来事=一般的な出来事として見ることができるようになるというようなことが述べられていました。

信者は自分に起こったつらいことに向き合って、なぜ?と問い続ける苦しみからは
少なくとも解放される、というような記述もあり、妙に納得させられました。

何かつらいことがあったとして、なんで?なんで?ってなったとき、
答えをくれるものって何だろうと考えてみたけど思いつかないです。
身近な人の言葉や本で救われることもあるかもしれないけど、
それより宗教の物語のように体系化されたもののほうが説得力があるのかも、と思いました。
だから新興宗教はたくさん存在するのかな、と。

もうひとつ印象的だったのは、
宗教では<語り>というのも大きな要素ということです。
<語り>には聖職者や信者仲間から与えられるものもあるけど、
信者自体の<語り>もあるそうです。
信者が自分に起こった事を語る過程で、彼は次第に教団固有の概念と、
語りのパターンを身につけていく。
つらいできごとで打ちのめされた自分が、自分の語りによって、教団の中でふたたび作り上げられる、というような内容でした。

なるほど、、と思いました。
軽めの言葉だと、リボーンって感じでしょうか。。。
自らの語りで生まれ変わることができたなら
もう生まれ変わる前には戻れないでしょうね。

この本ではもちろんもっとたくさんの事が書かれています。
神話や古典、儀式などなど。
まったく初心者向けではないけど、とても勉強になりました。

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