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絵本

ルイーザ・メイとソローさんのフルート【絵本】

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ルイーザ・メイとソローさんのフルート

こんにちは、akoです。

今回は、『ルイーザ・メイとソローさんのフルート』という絵本を読みました。

ソローさんとは、『森の生活』の著者ヘンリー・ディビッド・ソローのことです。

私は『森の生活』が大好きなので、絵本も読んでみました^^

 

ソローとルイーザのお父さん

『森の生活』下巻の「先住者と冬の訪問者」という章に、ルイーザ・メイ・オルコットのお父さんが登場します。

Amos Bronson Alcottという人です。

この章で、ソローは彼を大絶賛していて、彼の訪問をとても喜んだと書かれています。

その賛美がものすごくて、

「このひとこそ、現に生きている人間のなかでも最高に信念の強い男だと思う。」

「たゆみない忍耐と信念によって、人体に刻まれた神の像ー人間はそのぼろぼろになった、すぐにも倒れそうな像にすぎないーを世に知らしめようとする「いにしえびと」のような人物である。」

「このひととの会話こそ、まさに『ニューイングランド千一夜物語』であった。」

一方で、この絵本に登場するお父さんは、あまりソローさんのことをよく思っていなかった?とも思える記述があるんですね。

この絵本の中で描かれているのは、ソローがまだ森の生活を始める前、お兄さんと学校の経営をしていた頃のお話です。

まだソローは物書きとしては知られていなくて、ただの「変わった人」という受け止められ方だったようです。

なので、お父さんが彼に対してよくない印象をもっていたとしても、仕方のないことだったのかもしれません。

しかし、『森の生活』にでてくるソローとルイーザのお父さんは、とても楽しい時間を過ごしたようです。

会話が盛り上がったというような表現より、知識人同士がハイレベルな思想を語り合った、といったほうがあっているかもしれません。

 

ルイーザにとってのソロー

誰にでも、忘れられない人との出会いというのがあるのかもしれません。

子供時代のルイーザにとっては、ソローがその人だったようです。

この絵本を読むと、ある出会いがきっかけになって、人生が拓けていくことはあるんだなと思わされます。

子供が読むと、自分の可能性にワクワクできるんじゃないかなと思いました。

なにかがきっかけで、自分の可能性に気付けるかもしれないですから。。。

ルイーザ・メイとソローさんのフルート

コンコードって著名人ばかり?

『若草物語』の著者、ルイーザ・メイ・オールコット。

『森の生活』の著者、ヘンリー・ディビッド・ソロー。

そしてもうひとり、『自己信頼』の著者、ラルフ・ウォルド―・エマソン。

エマソンも、ソローの家を訪問し、またソローもエマソンの家を訪問したことがあり、ソローはエマソンのことも”忘れられない訪問者”として描いています。

にしても、この近所は、著名人多いですね^^

しかも、それぞれが同時代を生きていることが、すごいことだと思います。

アメリカ史のことはよくわからないけど、思想・文学が花開いた時代だったのでしょうか?

 

この絵本を見つけたきっかけ

私は、『森の生活』『自己信頼』にはとても影響を受けましたし、『若草物語』も好きです。

でも、この絵本を見つけたのは、それに関係なく、訳者の長田 弘さんでした。

詩集なんて普段読まないのですが、かなり以前なぜかこの方の詩集だけは持っていました。

『一日の終わりの詩集』という詩集です。

ふと、また読んでみたくなったのですが(手元にはもうない)、タイトルすら忘れていて、長田弘さんで調べてみつけたくらいです。

その著書一覧の中に、たまたま「ソローさん」という言葉が目にとまり、ソローさんって、あのソローさん?(笑)と気になったのがきっかけでした。

ソローが登場し、長田弘さんが訳した絵本。

購入せずにはいられませんでした(笑)

私の好きなものが詰まっている絵本です。

つながりっておもしろいなとつくづく感じました。

この絵本をきっかけに、また『若草物語』を読んでみようと思います。
(もちろん長田弘さんの詩集も!)

絵本の中のソローさん、いいですよ。

 

 

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